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2.4 Xymonのコンフィグレーション

http://www.xymon.com/xymon/help/xymon-config.html

Xymonの設定ファイルは,~/server/etc/ ディレクトリに置かれます(訳注:ソースからのインストールの場合). ここには次のファイルが置かれます.

2.4.1 ホスト監視の設定

hosts.cfgファイルは Xymonが監視するホストを定義します. Xymonをインストールすると,Xymonサーバのみがリストされた記述されたファイルが作成されます.

いくつかの注意点があります.

この例のhosts.cfgファイルは,1台だけのホストを定義した状態です. www.hswn.dkサーバにはいくつかのキーワードが追加されています.

デフォルトでは,Xymonはホストが稼働しているかを常に「ping」監視します. pingテストに成功すると,結果はXymon Webページのこのホストのconnカラムに表示されます. pingが返って来ないホストがある-たとえばファイアウォールで通らない-ときは,noconnキーワードをhosts.cfgに書くことでpingテストを無効にします.

ご覧頂いておわかりのように,シンタックスはかなり簡単です. 監視対象サーバでURLを監視する必要がありますか? URLを行に追加するだけです. ssh(セキュアシェル)が稼働しているか監視する必要がありますか?「ssh」を行に追加するだけです. 利用可能なキーワードのフルセットは,hosts.cfg man-pageにあります. キーワードの多くはXymon Webページでホストの情報を表示させます. ほかのキーワードは稼働レポートの稼働率の計算に利用され,bbdやhttp://~のようないくつかのキーワードは,ネットワークサービスの監視について表します.

2.4.2 ネットワークサービスの監視

下の例のように,hosts.cfgにネットワークサービス監視のキーワードを追加します. Xymon 4.0(訳注:4.x系)のデフォルトのネットワーク監視サービスは下記の通りです.

conn pingテスト.デフォルトで有効.noconnキーワードを書くと無効になります.
http Webサーバテスト.WebサーバのURLを記述します.
ftp FTPサーバテスト.
ssh SSH(Secure Shell)サーバテスト.ssh1とssh2をサポートします.
telnet Telnetサーバテスト.
smtp SMTP(メールサーバ)テスト.
pop3 POP3テスト
imap IMAPテスト.IMAPバージョン2と4をサポート.バージョン3は"imap3"を利用してください.
nntp NNTP(ネットニュース)サーバテスト.
ldap LDAP(ディレクトリサーバ)テスト.LDAPがサポートされたXymonでLDAP URIを記述してください.
rsync rsyncサーバテスト.
bbd Xymonデーモンテスト.Xymonネットワークデーモンテストとしても稼働する.
clamd CLAMアンチウィルスデーモンテスト.
spamd SpamAssassinアンチスパムデーモンテスト.
oratns Oracle TNSリスナテスト.Oratns "ping"をテストする.
qmtp QMTPサーバテスト.qmailのqmtpdサービス用.
qmqp QMQPサーバテスト.qmailのqmqpdサービス用.

XymonがOpenSSLをサポートしてビルドされていれば,下記のSSLサービスも監視可能です.

https Webサーバテスト.WebサーバのURLを記述します.
ftps セキュアFTPサーバテスト.
telnets セキュアTelnetサーバテスト.
smtps セキュアSMTPサーバテスト.
pop3s セキュアPOP3サーバテスト.
imaps セキュアIMAPサーバテスト.
nntps セキュアNNTP(News)サーバテスト.
ldaps セキュアLDAP(ディレクトリ)サーバテスト.XymonがLDAPをサポートしてビルドされていれば,Full LDAP URIを入れてください.OpenLDAP v2.xクライアントライブラリとともにビルドされていて,かつLDAPサーババージョン3で,"starttls"コマンドがサポートされているときに有効であることに気をつけてください.ポート636でSSL経由の古い非標準のLDAPトンネルはLDAPサーバは機能しないでしょう.

外部のプログラムを使うことにより,Xymonはこれらをテストすることも可能です.効果的な方法ではありませんが,いくつかの特定のテストを行う唯一の方法です.

ntp NTP(Network Time Protocol)サーバテスト.ntpdateコマンドを利用します.
rpc RPCサーバテスト.これはrpcinfoコマンドを利用してサーバ上のportmapperサービスを抽出します.RPCサーバをどうテストするかの詳細はmanページのhosts.cfg(5)を参照ください.

2.4.3 クライアントの監視

プロセス,CPU使用率,ディスク使用率,サービスが稼働しているか,プロセスが存在しているかなど,ホストのデータを監視するために,クライアントプローブをインストールできます. Xymonは多くのUnix用のクライアントプローブを含みます.Windows用のクライアントプローブは計画されていますが,まだ提供されていません. (訳注:BigBrother用のWindows用クライアントプローブはそのままXymonにも使えます.)

まず,Xymonクライアントプローブをすべてのサーバにインストールしてください.hosts.cfgにホストの一覧があるので,Xymonクライアントは自動でホスト名を取得します, しかしhosts.cfgとの名前が一致しないこともあります. そのため,クライアント名のデータが現れない場合は,Xymonクライアントによって使われている名前とhosts.cfgの名前が同じかをチェックしてください.詳細はこのFAQアイテムを見てください.

Xymonクライアントが実行してXymonへと報告することで,CPU,DISK,メモリ,プロセスのカラムが現れます.これらのステータス・カラムの色は,analysis.cfg設定ファイルで定義されます. ここに設定の例を載せます.

おわかりのように,どのホストに対しての設定かの最初の定義があります. ここでは,voodoo.hswn.dk のひとつのホストのみです. しかし,ホスト名やページ名などにさまざまなフィルタを掛けることができ, それらのクライアントデータによって監視された値がしきい値によって何色であるかを決定します. analysis.cfg manページで詳細を説明しています.

ホストフィルタの後ろで,ステータスカラムのそれぞれの色を決定します.

UP ホストが立ち上がっている(UPしている)長さに基づいて,cpuカラムに色をセットします.UPキーワードの後ろには,二つの値を置けます.一つ目は,(例では30mとなっている)リブートしてからの時間で,その間が黄色になります.二つ目(オプション)は,CPUカラムはホストが長い時間UPしている場合に黄色くなり,これは通常は定期的にリブートするサーバの監視で用います.
LOAD システムにどれだけLOADされているかに基づいて,cpuカラムに色をセットします.LOADキーワードの後ろには,二つの値を置けます.一つ目は,CPUカラムが黄色になる数で,二つ目(オプション)は,CPUカラムが赤になる数です.Unixシステムでは,しきい値にはuptimeコマンドの5分間のLoadAverageが利用されます.
DISK ディスク使用量がFullかどうかに基づいて,diskカラムに色をセットします.これは3つのパラメータを取ります.ファイルシステム名,黄色に変わるしきい値,そして赤に変わるしきい値です.ファイルシステム名はマウントポイントです.フルパスでも,すべてのファイルシステムを意味する「*」も指定できます.%記号を使った正規表現の接頭語も利用できます.(例:"%^/ora.*"は,マウントされているすべてのファイルシステムの/oraで始まるパスにマッチします."/ora/db/vol1"のようなインスタンス用に.)例で示したように,異なる複数のしきい値を持て,これらは先頭から末尾の順で評価されるので,特定されるのは最初に,汎用的なのは最後に置くのがベストでしょう.黄色と赤のしきい値はパーセントで,トリガーはファイルシステムが指定した使用率になるときです.
PROC 何のプロセスがあがっているかに基づいて,procsカラムに色をセットします.これは少なくとも1つのパラメータを取ります.パラメータ文字列(の一部)は,何のプロセスがあがっているかのコマンド行です.単純な文字列か,正規表現を記述します,Xymonはpsの出力を文字列か正規表現でスキャンして,その結果にどれだけの数のプロセスがあがっているかをカウントします.プロセス数のカウントは2番目と3番目のパラメータでしきい値と比較され,2番目のパラメータは最小のカウント(デフォルトは1),3番目のパラメータは最大のカウント(デフォルトは無制限を意味する-1)です.注意:もし最大値をセットするのであれば,最小値も,それがたとえ1であっても,セットしなければなりません.最後のパラメータは,プロセスカウントがしきい値を外れた際に,PROCSカラムにセットする色を定義します,デフォルトは赤で,yellowと描くことができます.
複数のプロセス官史が必要であれば,同じホストに複数のPROCを書くことができます.
MEMPHYS
MEMACT
MEMSWAP
メモリ利用率のしきい値に基づいて,memoryカラムに色をセットします.それぞれ3つのキーワードは2つのパラメータを取ります.最初のはwarning(黄色)のしきい値で,パーセントでのメモリの使用率です.2番目はpanic(赤)のしきい値で,パーセントでのメモリの使用率です.3つのうちの1つのキーワードを利用すると,物理(physical)メモリ,スワップ領域,プラットフォームにより,たとえばLinuxがサポートする実際のアプリケーションのメモリ使用量,の使用率を指定します.
LOG msgsカラムに色をセットします.これは少なくとも二つのパラメータを取ります.最初はログファイルの名前で,2つ目はどのようなログエントリーが色の変化を引き起こすかです.オプションで,3番目のパラメータとして,どの色に変化するかを定義します.4番目のパラメータとして,1番目のパターンマッチしても無視するパターンを定義します.

2.4.4 ログファイル監視についてさらに

サーバ側のanalysis.cfgファイルのLOGエントリを編集する必要性はあまりありません. 通常はXymonクライアントにどのログファイルにログが送られるかを記述する必要があります. そのためには,クライアント側のclient-local.cfgファイルで ログファイル名を設定します.