Xymonの主な特徴と機能を記します.
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オープンソースライセンス(GPLv2)
GPLv2ライセンスで配布されるオープンソースソフトウェアであるため, 無償で利用できます. また,ソースの閲覧や修正を行えるため,ソフトウェアの動作を調査したり,特定ユーザ向けのカスタマイズや, GPLの条件の下で配布することもできます.
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UNIXとの親和性
XymonはBSDやLinux,SolarisといったUnixシステムの流儀に則って設計されています. これはUNIX利用者であれば直感的に利用しやすく,修得のための学習コストが低くなっています. インターネットや書籍などの技術情報も充実しているため,導入や運用スキル,トラブル対応にUnixの知識を活用でき, 運用の敷居は低いと言えます.
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動作が軽量
Xymonサーバと監視エージェントであるXymonプローブはC言語で開発されているため, OSネイティブに動作し軽量です.またXymonプローブは小さなプログラムですので, 監視対象のリソースを不要に消費しません.
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様々なOSと監視に対応した専用エージェント
Xymonエージェントは多くのOSやアーキテクチャ上で動作します. 多くのシステムは様々なOS,アーキテクチャが混在していることがほとんどですが, Xymonは現在利用されているOSの多くに対応しています. Xymonエージェントは標準で様々な監視対応やリソース監視を行う機能があり, プラグインなどのインストールを行わなくても標準的な監視を行えます.
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SNMP対応のDevmonがデファクトスタンダード
DevmonというXymonをSNMP対応させる拡張モジュールが存在しており, SNMPエージェントが動作するネットワーク機器からステータス情報を監視できます. そのため,サーバとネットワーク機器を一元的に管理します.
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エージェントレスの監視
XymonエージェントやSNMPエージェントを利用すること無く,XymonサーバからPingやhttp等による稼働監視や ポート接続確認の監視を行うことができます.
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Webインターフェースから運用設定・表示が可能
運用設定や監視データの表示はWebブラウザからWebインターフェイスで直感的に操作できるため, 監視システムの運用が簡易に行えます.
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監視設定はテキストにて操作が可能
重要な監視設定はテキストにて操作できるため,テキストエディタやプログラムで効率的に操作できます. テキストのため,エビデンス管理やバージョン管理も用意ですし,マウスによるオペレーションミスも少なく,手順書の作成も画面キャプチャのコピペが不要で容易です.
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グラフ/稼働率の表示機能
収集,蓄積したデータをもとにマップやグラフ複数グラフを1画面で表示するなどグラフィカルな表示をしますので,視覚的にシステムの状態を表示できます. グラフは動的に期間を変えて表示でき,より詳細な分析やリアルタイムな障害通知を行えます. 複数グラフはグラフを並べた画面のため,機器の傾向を多様な観点から把握するのに役立ちます.
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監視データをRRDToolで管理
監視により収集したデータはRRDToolで管理するため,過去のデータを表示したり,過去に遡ってグラフを作成するなど,蓄積されたデータを柔軟に活用できます. これらのデータを活用すれば,将来のシステム増強の計画立案に役立てられます.
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柔軟な監視項目/閾値設定,グラフ設定の管理
監視項目/閾値設定/グラフ設定は機器のグループ化で管理できるため,多数の機器の監視設定を柔軟に管理できます. Unixで一般的な正規表現を活用すれば,多数の機器でも容易に監視を始められます.
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スクリプトによる監視項目の拡張機能
独自のアプリケーション監視を行う場合や,独自のハードウェア監視などを行う場合は,スクリプトをXymonサーバもしくはエージェントに登録することで監視機能を追加できます.また,これまでにアプリケーション監視スクリプトなどの資産がある場合でも,それらのスクリプトをXymonサーバもしくはエージェントに導入することで,数行のXymon向けコマンドの追加程度でXymonに移行できます.
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大規模システムにも対応する分散監視機能
Xymonは大規模システムにも対応する分散監視機能を有しています.これらの機能を利用することで,大規模システムの監視であってもXymonサーバを複数台に分割させて監視しつつ,設定や監視データは1台のXymonサーバで一元管理できます.
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サービスの稼働率とSLAを算出するITサービス機能
Xymonは監視項目をグループ化し,稼働率やSLAを算出する機能を有しています.グループ化は任意に選択できるため,監視対象単位ではなくサービス単位での算出を行えます.